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「言語聴覚士をやめてよかった」という人の話が気になる。でも、9年続けた仕事を離れるのは怖い。私も、家族との暮らしと仕事の間で迷いました。
私の場合は、一度離れてよかったと思っています。 今もデイサービスでパートとして働きながら、ST以外の副業や、趣味のパン教室・ヨガ教室にも時間を使えています。仕事中心だった頃とは、暮らしが大きく変わりました。
今の生活には、とても満足しています。ただ、辞めて寂しくなったこともありました。よかったことも、迷ったことも、私の経験をお話しします。
※私個人の体験です。退職を勧める記事ではありません。収入や家族の協力、体調によって、選べる働き方は変わります。
言語聴覚士を辞めた理由は、一つではありませんでした

私は急性期病院で9年間働きました。辞めたのは、STの仕事が嫌いになったからではありません。仕事と家庭を、このままの形で続けるのが難しくなったからです。
夫の転勤と、子育てとの両立
大きかったのは夫の転勤でした。仕事を続けるなら、夫は単身赴任。私は平日の育児を担いながら、フルタイムで働くことになります。
すでに1人目の育休から復帰した経験がありました。仕事も家事も子育ても追いつかず、余裕をなくしてしまった時期です。
その頃のことを思うと、2人目の妊娠中に、同じ生活へ戻る決心がつきませんでした。「今は子どもとの時間を大切にしたい」という気持ちもありました。
急性期での判断の重さも重なった
仕事では、飲み込む力を調べる嚥下評価の判断が、心理的な負担になっていました。
食べたい気持ちと、安全面への配慮。その間で悩むことは、私にとって簡単ではありませんでした。もちろん、STだけで決めるものではなく、医師やほかの職種と連携する仕事です。
日本言語聴覚士協会も、STの仕事をチームの一員として行うものと説明しています。言語聴覚士の仕事について
夫の転勤、育児、妊娠、仕事の責任。何か一つだけなら、続ける選択もあったかもしれません。私の場合は、それらが重なりました。
辞めてよかったと感じた3つのこと
子どもに向き合う余裕ができた

私にとって大きかったのは、子どもにイライラすることが減ったことです。
朝の支度を急かしたり、夕方に家事とお迎えで慌てたり。働いていた頃は、時間に追われていました。離職後は、子どもが話しかけたときに手を止められる余裕ができました。
仕事を辞めれば、子育てが楽になるという話ではありません。それでも、私には毎日の時間の使い方を変える意味がありました。
夫婦で家計を話し合うようになった
世帯収入が減るので、お金のことは避けて通れません。夫と支出を見直し、これからの生活について話す機会が増えました。
わが家では支出を見直した結果、年間の貯金額を保てました。ただし、社宅を利用できたことも大きかったです。同じように辞めれば家計が成り立つ、とは言えません。
「収入がいくら減るか」だけでなく、「毎月いくら必要か」。両方を数字にしたことで、考えやすくなりました。
ST以外にも世界が広がり、自分の時間を楽しめるようになった
辞めてよかったと一番感じるのは、仕事だけではない、自分の人生を楽しむ時間ができたことです。
ST以外の副業にも挑戦できるようになり、世界が広がりました。やってみたい分野を試したり、趣味のパン教室やヨガ教室に通ったり。私生活にも時間を使える今の暮らしに、幸せを感じています。
以前の、仕事中心だった私からは想像できないような生活です。
もちろん、辞めたら誰でも同じ生活になるわけではありません。それでも、自分で決めて、人生を見直し、暮らしを変えられたことは、私にとって大きな経験でした。
今もSTとして働いています。仕事を大切にしながら、自分の「やってみたい」も大切にする。私には、今のバランスが合っていると感じます。
後悔したのは、同僚とのつながりが減ったこと

辞めて寂しかったのは、同年代の医療職の友達と疎遠になったことでした。
働いていると、仕事のことを自然に話せる相手がいます。わざわざ約束しなくても会えて、ちょっとした疑問を相談できる。そのありがたさは、離れてから感じました。
子育ての話ができる友達と、仕事の話ができる同僚。私には、どちらのつながりも大切だったんですよね。
これから職場を離れるなら、話しやすい同僚と、仕事以外でも連絡できる関係を残しておくのも一つです。全員とつながる必要はありません。時々近況を伝えられる相手がいるだけでも違うと思います。
辞める前に確認したい、お金と働き方
私が退職を考えられたのは、家計の見通しを夫と共有できたからでした。いきなり退職日を決めるより、まず暮らしがどう変わるかを確かめたいです。
家計は、自分の数字で確認する
私は家計管理に取り組み、ライフプランシートも作りました。これからの支出を書き出し、夫の収入で生活できるかを考えました。
下の図は、当時のわが家の見直し例です。保険の解約や投資への切り替えを、誰にでも勧めるものではありません。

最初に確認したいのは、次の3つです。
- 毎月の生活に必要な支出はいくらか。
- 収入が減ったあと、毎月の不足はいくらか。
- 次の仕事が決まるまで、どう生活するか。
わが家には社宅という条件がありました。住居費や家族の収入が違えば、必要な準備も変わります。他人の「大丈夫だった」を、そのまま自分に当てはめないことが大切です。
STを辞めたいのか、今の働き方を変えたいのか
「もう辞めたい」と思ったときは、つらいことを分けてみると、次の選択を考えやすくなります。
- 業務や人間関係がつらいなら、職場を変える。
- 時間が合わないなら、勤務日数や時間を相談する。
- 仕事から離れたいなら、休む選択肢も考える。
これは判断を整理するための例です。今の職場で調整できることもあれば、難しいこともあります。
協会の案内でも、STの活動の場は病院だけではありません。介護・福祉・教育などにも広がっています。ただし、自分に合う求人があるかは、地域や募集時期によります。
「辞めるか、我慢して続けるか」だけで決めなくてもいい。私は一度離れたあと、パートで戻る道を選びました。
今はパートで復帰。次の職場は条件を具体的に比べたい
転職活動では、なかなか希望に合う条件が見つからないことがありました。連絡が多いと感じたこともあり、登録すれば全部うまくいくわけではありません。
一方で、相談して現実が分かったこともあります。小児分野の求人について相談したときは、STとしての経験年数があっても、時給の交渉は難しいかもしれないと説明してもらいました。
これは、私が相談したときの話です。小児分野全体で時給交渉ができない、という意味ではありません。それでも、経験年数だけで希望の条件が通るとは限らないと知り、働き方を考える材料になりました。
求人を見る前に、譲れない条件をメモしておくと比べやすくなります。次は相談するときの例で、私自身の勤務条件ではありません。
- 週に何日、何時までなら働けるか。
- 通勤にどのくらい時間をかけられるか。
- 困ったときに相談できる体制があるか。
- 電話やメールで、無理なく連絡できるか。
PTOTSTワーカーの公式FAQには、時間や曜日に制限がある場合の相談も案内されています。ただし、相談できることと、希望の求人が見つかることは別です。公式FAQ
求人相談を考えている方は、登録前に対応内容を比べてみてください。 3社を順位づけせず、勤務条件・仕事内容・連絡方法で整理した記事があります。
病院への転職も考えている方は、病院STの給与と働き方の比較で、基本給・賞与・残業の見方も確認できます。
求人票だけでは分からないことは、見学でも確かめる
私が今の職場を考えるとき、最初に対応してくれた事務の方の印象がよかったことが、後押しになりました。
面接担当者だけでなく、ほかの職員の対応も見てみる。入職後には、その方たちとも一緒に働くからです。第一印象だけで決めることはできませんが、自分に合う雰囲気を考える材料になります。
復帰後の学び直しは、必要なテーマから
パートや復帰後の学び直しに、オンライン講座を使う方法もあります。リハノメはPT・OT・ST向けの動画配信サービスです。
契約前には、担当する分野の講座があるか、視聴期間や料金が生活に合うかを確認したいです。有料サービスを使うこと自体が目的にならないよう、学びたいことを先に決めておきましょう。
使わなくなった専門書を整理する場合
今後も使う本は残したうえで、不要な専門書を整理する方法として、買取サービスもあります。
メディカルマイスターを使うなら、買取対象・冊数による送料・査定の承認方法を確認してください。他店より高く売れるとは限りません。自動承認を選ぶ前に、査定額を見てから決めたいかも考えておきたいです。
まとめ|まず「何を変えたいか」を一つ書いてみる
私は9年勤めた職場を離れ、子育てに向き合う余裕と、新しいことを試す時間を持てました。一方で、同僚とのつながりが減った寂しさもあります。
今もデイサービスでパートとして働きながら、副業や趣味にも時間を使っています。仕事中心だった頃から、自分で暮らしを見直して選んだ今の生活に、とても満足しています。
まだ迷っているなら、今日は退職を決めなくても大丈夫です。今の仕事で変えたいことを、一つだけ書いてみませんか。 勤務時間なのか、仕事内容なのか。それが分かると、相談したいことも具体的になります。
参考情報
公式情報の確認日:2026年10月23日。募集内容・サービス条件は変更されることがあります。この記事の体験談は各サービスの効果や、同じ結果を保証するものではありません。


