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「病院で働くなら、急性期と回復期、どちらが稼げるんだろう」
給与は大事です。でも、病院の種類だけでは決められません。基本給や賞与に加えて、残業と仕事内容まで比べると、働く姿が見えてきます。
私は急性期病院で9年間働き、今はデイサービスでパート勤務をしています。その経験も交え、次の職場を選ぶときに確認したいことをまとめました。
結論|病院の種類だけで、年収の順位はつけられない
「急性期なら高収入」とは言い切れません。同じ分野でも、運営する法人や給与制度、経験の評価が違うからです。
厚生労働省のjob tagには、STの仕事内容と賃金の情報があります。ただし、掲載統計はSTだけを表すとは限らない旨の注意書きがあります。急性期と回復期の給与ランキングでもありません。
また、リハビリの診療報酬は、病院が受け取る報酬です。その点数が高いことと、自分の給与が高いことは別に確かめる必要があります。
私なら、候補の求人を同じ条件で並べます。常勤とパート、経験者と新卒の募集を混ぜず、次の順に見ていきたいです。
- 給与の内訳と、賞与の条件。
- 働く時間と、休日の取り方。
- 担当する仕事と、相談できる体制。
月給の数字にひかれたときほど、「どんな働き方で、その金額になるのか」を一緒に確認してみてください。
急性期・回復期・慢性期では、関わる場面が違う
STは、発症後の早い時期から、その後の生活まで関わります。病院名だけでなく、実際に配属される病棟や担当分野を確認しましょう。
日本言語聴覚士協会も、STの仕事を検査・評価、訓練、助言などと紹介しています。医療や介護の専門職と連携して行う仕事です。
急性期|治療と並行して、早い時期から関わる
病気やけがの発症後、治療を受けている方が主な対象です。ことばや飲み込みの状態を確認し、医師や看護師などと情報を共有します。
見学では、担当する疾患に加え、状態が変わったときの相談先を聞きたいです。嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)を学びたいなら、設備の有無だけでは不十分。
STがどのように検査に関わるのか、誰に教わるのかまで確認すると、入職後のイメージがつきやすくなります。
回復期|退院後の暮らしを見据えて支える
回復期リハビリテーション病棟では、退院後の生活を見据えて支援します。ことばや飲み込みの練習だけでなく、家族への説明や他職種との相談も確認したい仕事です。
「訓練にじっくり関われそう」という印象だけで決めず、担当人数や記録の時間を聞いてみましょう。休日の勤務体制や、担当者が休む日の引き継ぎも比べたい点です。
慢性期・生活期|その人の生活を支える
療養の場や地域の生活では、食事や会話など、日々の暮らしに目を向けます。ただし、療養病棟と地域包括ケア病棟を、同じ働き方として一括りにはできません。
「慢性期なら忙しくない」とも限らないです。病棟の役割、STの人数、実際の一日の流れを確認したいですね。
病院以外も候補なら、病院とデイサービスの働き方を比べた記事も参考にしてください。
給与は「月給」から、内訳へ一歩進んで見る
求人票では、最初に大きく書かれた月給に目がいきます。そこから基本給、手当、賞与の条件へ進むと、比較しやすくなります。

基本給と手当を分けて確認する
月給の中に、資格手当や固定残業代が含まれていることがあります。表示金額だけでなく、何に対して支払われるお金かを確認します。
固定残業代がある場合は、対象の時間数・金額、超過分の扱いも確認する項目です。厚生労働省の案内では、固定残業代を除いた基本給などの明示が必要とされています。
賞与は「何か月」だけで判断しない
賞与の計算に使う金額は何か、初年度はどうなるかを聞いておきたいです。「前年度実績」は、自分が入職した年に同じ額を受け取れる約束ではありません。
たとえば、月給が近い求人でも、基本給や手当の内訳が違えば、賞与の見込みも変わり得ます。内定後は、自分に提示された条件で確かめます。
残業と通勤も、暮らしの時間として比べる
残業代を含む年収と、残業が少ない職場の年収を、そのまま比べるのは難しいですよね。
退勤時刻に加えて、通勤、勉強会、休日出勤の有無もメモしてみます。勉強会については、参加が必須か、勤務時間として扱うかも聞きたいところです。
給与を上げたい気持ちと、自分の時間を守りたい気持ち。どちらも、職場選びの条件にしていいと思います。
見学では、単位数だけでなく一日の流れを聞く
私が急性期で大変だったのは、新しく入院した患者さんへの介入です。新しい患者さんへの介入が、一日10人を超えることもありました。
情報を集めて、実際に関わり、必要な情報を伝えて、記録する。その繰り返しで、頭の中はいつもいっぱい。余裕がありませんでした。
だから、単位数だけでなく、新しく担当する人数も聞きたいです。記録や情報共有をいつ行うかまで聞くと、一日の仕事を想像しやすくなります。

見学で使える質問の例です。私自身の勤務条件を示したものではありません。
- 「担当する疾患や、ST以外の業務は何ですか」
- 「判断に迷ったとき、誰に相談できますか」
- 「記録や会議の時間は、どう確保していますか」
- 「直近の残業時間と、休日の勤務体制を教えてください」
- 「入職後は、どのように担当を引き継ぎますか」
私が確認したいのは、今STが在籍しているか、いない場合は過去に在籍していたかです。STの仕事を引き継げるのか、一から説明していくのかで、準備も変わると思います。
一人職場を経験した方なら考えやすいことも、初めてだと大変かもしれません。STがいない職場を一律に避けるのではなく、相談先と業務の土台を確かめたいです。
回答が曖昧だった項目は、その場で決めずに持ち帰っても大丈夫。あとで確認できるよう、質問と回答を残しておくと比較しやすくなります。
急性期9年のあと、私は暮らしの時間も選び直した
私は急性期病院で9年間働き、今はデイサービスでパート勤務をしています。働き方を変えて、ST以外の副業にも挑戦できるようになりました。
パン教室やヨガ教室にも時間を使えています。仕事中心だった以前の私からは、ずいぶん変わった生活です。
今の生活には、とても満足しています。自分で決めて、人生を見直したからこそ、変われたのだと思います。
もちろん、これは私の場合です。家計や希望する専門分野が違えば、合う働き方も違います。「病院を辞めるのが正解」と伝えたいわけではありません。
転職活動では、経験年数があっても、希望の条件と合わないことがありました。小児分野について相談した際には、時給の交渉は難しいかもしれないと説明を受けました。
小児分野全体の話ではなく、私が相談したときの話です。それでも、年数だけで希望どおりになるとは限らないと知り、考える材料になりました。
自分は何を変えたいのか。給与、仕事内容、帰宅後の時間。その順番を決めておくと、求人の見方も変わると思います。
希望条件を決めたら、求人を比べてみる
最初の一歩は、譲れない条件を3つ書くことです。「最低限必要な収入」「帰りたい時間」「学びたい分野」など、今の自分の暮らしに合わせて選びます。
病院の採用ページで募集要項を確認し、分からない点は採用窓口へ。自分で探しにくい場合は、転職支援サービスに条件を伝えて相談する方法もあります。
相談したからといって、転職を決める必要はありません。希望に合わない求人なら見送ることも含め、自分で選んで大丈夫です。
登録前に対応内容を比べたい方へ、3社の確認ポイントをまとめています。希望に合う求人が見つかることや、給与が上がることを保証するものではありません。
内定後は、求人票だけで終わらせず、労働条件通知書なども確認します。給与、勤務時間、業務の内容が、説明と合っているかを読み合わせたいです。
職場を変えるとき、専門書も必要なものを選び直す
仕事内容が変わると、よく使う本も変わります。まずは今後も使う本を残し、手放すと決めた本だけ整理すれば十分です。
医学書などを売却する場合は、メディカルマイスターも選択肢の一つです。買取対象、送料の条件、査定後の対応を確認してから検討してください。買取額を保証するものではありません。
まとめ|気になる求人を一つ、具体的に読む
急性期・回復期・慢性期という名前だけで、収入や働きやすさは決まりません。給与の内訳と、実際に過ごす一日をセットで見ていきたいですね。
今日は気になる求人を一つ選び、「分からないこと」を3つ書き出してみてください。それが、そのまま見学や求人相談で使える質問になります。
参考資料
公式情報の確認日:2026年10月26日。求人・利用条件は変わるため、応募・利用時の案内を確認してください。体験談は私個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。



