「言語聴覚士の職場で、人間関係がつらい」
「いじめとまでは言えないけど、上司の機嫌に振り回される」
「同じメンバーから逃げ場がなくて、毎日しんどい」
そんなふうに感じているSTさんへ。
私は急性期病院で9年働いたあと、今はデイサービスと訪問がある事業所で現役STとして働いています。
私自身、「これはいじめです」と断言できる経験ではありません。
でも、不機嫌になる上司がいて、相手の機嫌を立てるために疲弊していた時期はありました。
この記事では、STの人間関係がつらくなる理由と、職場を離れてみて思うことを、私の体験をもとに整理します。
結論|職場はひとつじゃない。離れてみて正解なこともある
先に結論から言います。
人間関係でつらい時、今の職場だけにこだわらなくて大丈夫です。
STの仕事そのものが嫌いなのではなく、今いる職場の空気が合っていないだけのこともあります。
私は、職場を離れてみて正解だったと思っています。
今はデイサービスと訪問がある事業所で働いています。
何かあれば異動もできる。
その選択肢があるだけで、心のお守りになっています。

もちろん、つらいからすぐ退職しようという話ではありません。
でも、「ここしかない」と思い込むほど、心は追い込まれます。
職場はひとつではありません。
そのことを、まず知っておくだけでも少し呼吸がしやすくなります。
「いじめ」と言い切れない人間関係もしんどい
職場の人間関係は、はっきり名前をつけにくいことがあります。
誰かに無視された。
暴言を言われた。
仕事を外された。
そういう分かりやすいものなら、「これはおかしい」と言いやすいかもしれません。
でも、実際にはもっと曖昧なしんどさもあります。
たとえば、上司が不機嫌になる。
その空気を読んで、こちらが気を使う。
機嫌を損ねないように、言い方やタイミングを考え続ける。
私は、相手の機嫌を立てるために疲弊していたことがありました。
これは「いじめ」と言い切れるものではないかもしれません。
でも、毎日続くとかなり消耗します。
💡 ここで大事なこと:相手の機嫌を毎日背負っていると、仕事以外のところで心が削られます。「私が気にしすぎなのかな」と思う前に、疲れている自分に気づくことが大事です。
厚生労働省の「あかるい職場応援団」では、職場のパワーハラスメントについて、精神的な攻撃や人間関係からの切り離しなどの類型が整理されています。
ただ、この記事で伝えたいのは、法的にパワハラかどうかを一人で判断しようということではありません。
「名前をつけにくいしんどさ」でも、つらいものはつらい。
そこをなかったことにしなくていいと思います。
部署異動がない職場は、人間関係が固定されやすい
STの人間関係がしんどくなる理由のひとつに、部署異動の少なさがあります。
同じメンバーで、ずっと同じ場所にいる。
この環境は、合う人には安心かもしれません。
でも、合わない人間関係がある時は逃げ場がなくなります。
病院や施設によっては、STの人数が少なく、同じ部署の中で関係性が固定されやすいです。
部署異動がほとんどない。
上司も同じ。
同僚も同じ。
毎日同じ空気の中で働く。
これが続くと、「あと何年このままなんだろう」と感じることがあります。
私は、この流動性のなさがかなりしんどかったです。
仕事そのものよりも、人間関係が変わらないことに疲れていました。
固定メンバーの職場で起きやすいこと
同じメンバーで長く働く職場では、暗黙のルールが強くなることがあります。
- 誰に先に相談するか
- どのタイミングで声をかけるか
- どこまで意見を言っていいか
- 上司の機嫌が悪い時は黙るか
- 新しいやり方を提案していい空気か
こういうことを毎日考えるだけで疲れます。
STは患者さんや利用者さんを見る仕事。
でも、職場の人の機嫌ばかり見ている状態になると、本当にしんどい。
不機嫌な上司に疲れた時、自分を責めすぎない
上司が不機嫌だと、部下はかなり気を使います。
特に、STは少人数職種になりやすいです。
相談できる人が限られていると、上司の機嫌が職場の空気そのものになってしまう。
「今話しかけて大丈夫かな」
「この言い方だと怒られるかな」
「また機嫌が悪くなったらどうしよう」
こう考えながら働き、どんどんやる気が奪われていきました。

もちろん、上司にも事情があるかもしれません。
忙しい日もあるし、余裕がない時もあります。
でも、部下が毎日機嫌を取り続けないと仕事が回らない状態は、健全とは言いにくいです。
自分の性格が弱いから。
自分が気にしすぎだから。
そうやって全部自分のせいにしないでくださいね。
まずは「事実」と「感情」を分けて残す
つらい時は、頭の中だけで考えると混乱します。
だから、まずは事実と感情を分けて残すのがおすすめです。
たとえば、こんな感じです。
| 分けるもの | 書く内容 |
|---|---|
| 事実 | いつ、誰が、何を言ったか |
| 影響 | 仕事にどう支障が出たか |
| 感情 | 自分がどう感じたか |
| 相談 | 誰に、いつ相談したか |
「上司が怖い」だけだと、相談する時に伝わりにくいことがあります。
でも、「この場面でこう言われて、その後の相談ができなくなった」と書けると、状況を整理しやすくなります。
これは、相手を責めるためだけではありません。
自分を守るためです。
つらさが強い時ほど、記憶だけに頼らない方が安心です。
相談先は職場の外にも持っていい
職場内だけで解決しようとすると、逃げ場がなくなることがあります。
相談相手が同じ部署の中にしかいない場合、結局その人間関係の中に戻っていくことになります。
だから私は、職場の外にも相談先を持っていいと思います。
- 家族
- 友人
- 元同僚
- 学校時代の同期
- 公的な労働相談窓口
- 転職エージェント
「辞める」と決めていなくても、外の人に話すだけで整理できることがあります。
厚生労働省には、職場のトラブルを相談できる総合労働相談コーナーもあります。
職場の中で言いにくいことは、外で話していいです。
外に言葉を出した瞬間、「あ、私けっこう我慢していたんだ」と気づくこともあります。
異動できる職場は、心のお守りになる
今の私は、デイサービスと訪問がある事業所で働いています。
もし何かあれば、異動もできる。
この選択肢があることが、かなり心のお守りになっています。

もちろん、異動できる職場なら全部安心というわけではありません。
でも、選択肢があるかどうかは大きいです。
同じ法人内で別の事業所に移れる。
デイサービスから訪問へ働き方を変えられる。
常勤からパートへ調整できる。
そういう逃げ道があると、「ここで全部終わりではない」と思えます。
私は今、仕事がめっちゃ楽しいです。
これは、つらかった時の自分に一番伝えたいことです。
ひとつの場所にこだわらなくても、働きやすい場所はあります。
転職活動は「逃げ」ではなく、選択肢を増やすこと
人間関係がつらい時、転職を考えると「逃げかな」と思う人もいるかもしれません。
でも私は、逃げではないと思います。
むしろ、自分を守るための選択肢です。
関連記事:ST転職サイトは登録だけでもいい?今の職場がすべてではないと思えた話
求人を見るだけでも、自分の視野は広がります。
デイサービス、訪問、病院、施設、パート、時短。
STの働き方は、思っているよりいろいろあります。
(PR)STの転職情報を比べたい方は、こちらの記事も参考にしてください。ST向け転職サイト比較はこちら
今すぐ転職しなくてもいいです。
でも、今の職場だけがすべてではないと知ることは、自分を守る力になります。
まとめ|人間関係でつらい時、ひとつの職場にこだわらなくていい
STの人間関係がつらい時、まず伝えたいのはこれです。
職場はひとつではありません。
この記事のポイントをまとめます。
- いじめと言い切れない人間関係でも、つらいものはつらい
- 不機嫌な上司の機嫌を背負い続けると疲弊しやすい
- 部署異動がない職場は、人間関係が固定されやすい
- 事実と感情を分けて記録すると相談しやすい
- 職場の外にも相談先を持っていい
- 異動できる職場や複数の働き方は、心のお守りになる
私は、離れてみて正解だったと思っています。
今の職場がめっちゃ楽しいと思えるようになったからです。
つらい職場にいた時は、そんな未来があるとは思っていませんでした。
でも、ありました。
同じように悩んでいるSTさんにも、「その場所だけがすべてじゃない」と伝えたいです。
よくある質問
人間関係がつらいだけで転職してもいいですか?
いいと思います。
仕事は業務内容だけでなく、人間関係や職場の空気も含めて続けるものです。
体調や生活に影響が出ているなら、職場を変えることも大切な選択肢です。
上司の不機嫌はパワハラですか?
状況によります。
一度だけの不機嫌と、継続的に威圧される状態では意味が違います。
判断に迷う時は、一人で決めず、事実を記録して職場外の相談窓口につながるのが安心です。
転職する勇気がありません
すぐに転職しなくて大丈夫です。
まず求人を見るだけ、相談するだけでもいいと思います。
「他にも働く場所がある」と知るだけで、今の職場との距離感が少し変わることがあります。
参考にした情報
- 厚生労働省 あかるい職場応援団「パワハラの6類型」
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/pawahara-six-types/ - 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
※この記事は、現役STとしての個人の経験と、公的機関の情報をもとにまとめています。個別の労働相談・医療相談に代わるものではありません。つらさが強い時は、職場の相談窓口、医療機関、公的な相談窓口などにつながってください。
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