言語聴覚士の転職で失敗したくない。

そう思って求人票を見ても、どこまで確認すればよいか迷いませんか。

私は転職時、社会保険の確認が足りず、入職前後にとても困りました。

転職失敗を減らすには、応募前、見学、内定前の順に確認すること。今日できるのは、希望条件を3つ決めて、求人を2件以上比べ、見学を申し込むことです。

この記事は、転職を考え始めたSTに向けて書きました。転職サイトの比較は言語聴覚士の転職サイト3社比較をご覧ください。

先に確認|転職失敗を防ぐ3つの行動

応募先を探し始めたら、次の3つを先に進めます。

  1. 続けられる勤務条件を決める
  2. 何か所か見学して比べる
  3. 内定前に契約内容を書面で見る

勤務条件は、給料だけではありません。勤務日数、時間、休日、通勤、社会保険、ST以外の仕事まで含みます。

見学では、設備よりも人の対応や表情を見ること。電話の声や受付、すれ違う職員の挨拶も、入職後の空気を知る材料です。

内定後は、求人票と雇用契約書の違いを署名前に確認しましょう。私はここで社会保険に加入できないことが分かり、契約書を作り直してもらった経験があります。

言語聴覚士の転職で起こる失敗7例

ここでは、確認する順番に沿って7例を挙げます。すべての職場に当てはまる話ではありません。

1.社会保険を確認しないまま応募する

私は転職時、社会保険に入れるかの確認が足りませんでした。

結局、扶養内のパートへ変更。面接のときは週4回という内容で合意しましたが、週2回の勤務になりました。 私の場合は週2回でも雇ってもらえることに驚き、いまは大満足しています。

ただ、最初から分かっていれば、働く時間や家計を落ち着いて考えられたかもしれない。職場にも手間をとらせてしまったので、社会保険は、応募前に必ず確認したい条件です。

2.求人票の「勤務時間」だけを見る

始業と終業が生活に合っていても、実際の退勤時刻は別の場合があります。

記録、会議、送迎、勉強会が勤務時間内か。残業が出たときの申請方法も確認したいところです。

子育て中なら、お迎えに間に合うかまで考えます。

3.ST業務だけだと思い込む

勤務先によっては、ST以外の仕事もあります。求人票の職種名だけでは、1日の仕事すべては分かりません。

私の勤務先はカフェ併設です。手が空いた人が飲み物を作り、利用者さんへ届けます。

私は接客業のようで楽しいと感じています。一方で、希望する働き方と違う人もいるかもしれません。

面接のときに「ST以外に担当する仕事はありますか」と聞けば、入職後のずれを減らせます。

4.1か所だけ見て決める

1か所だけでは比べる基準がありません。私は、何か所か見学して比べた方がよいと思っています。

候補ごとに、勤務条件、質問への返答、感じたことを短くスマホにメモします。忘れてしまうので、すぐ書くことがおすすめです。

5.見学でSTだけを見る

入職後に関わるのは、リハビリ職だけではありません。事務職員、看護職、介護職、送迎担当者など、多くの人と仕事をします。

私は最初に対応してくれた事務職員が、とてもよい方でした。「この人がいるなら大丈夫」と思い、即決しました。

最初の電話、受付、案内の仕方も見学の一部です。ST以外の職員が質問にどう応じるかも見ておきます。

求人票と雇用契約書で社会保険や勤務条件を確認する流れ

6.職場の空気への違和感を流す

職場選びでは、雰囲気や空気が自分に合うかが大事です。

質問への返答があいまい。職員同士の声・表情がきつい。挨拶しても反応がない。

一つだけで職場全体は決められません。ただ、ここ微妙かもと感じたら、急いで決めず別の職場も見るようにしました。

電話や受付、ST以外の職員の対応から職場の空気を見るポイント

7.口頭の説明だけで入職を決める

見学の印象がよくても、最後は書面を確認します。

勤務日、勤務時間、賃金、休日、契約期間、社会保険。求人票や面接時の説明と違いがないかを見ます。

分からない項目は、署名前に採用担当者へ尋ねましょう。退職理由や面接での伝え方は、言語聴覚士の退職理由と面接での伝え方で分けて紹介しています。

社会保険|自分で見ること、窓口へ聞くこと

社会保険の加入対象は、本人の希望だけでは決まりません。契約時間や勤務先の条件によって変わります。

2026年9月13日時点では、週の所定労働時間と月の所定労働日数が、通常の労働者の4分の3以上なら原則として加入対象です。

4分の3未満でも、特定適用事業所などでは対象になる場合があります。主な要件は次のとおりです。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 2か月を超える雇用の見込みがある
  • 学生ではない
  • 所定内賃金が月8.8万円以上

月8.8万円の賃金要件は、2026年10月に撤廃予定です。企業規模の要件も、今後段階的に変わります。

制度の概要は、厚生労働省の社会保険加入の要件と、日本年金機構の短時間労働者への適用拡大で確認できます。

自分で確認できること

求人票と雇用契約書で、次を見ます。

  • 週の勤務時間と月の勤務日数
  • 契約期間と更新の有無
  • 所定内賃金の内訳
  • 勤務先を含む企業の規模

求人票だけで分からない項目は、応募先へ聞きます。

私の契約予定の勤務日数と時間では、健康保険と厚生年金の加入対象になりますか。

「希望すれば入れますか」ではなく、自分の契約条件なら対象かを確認する聞き方です。

応募先だけで判断しにくいとき

説明が分からない場合は、管轄の年金事務所へ相談できます。契約内容が分かる資料を手元に置くと、条件を伝えやすくなります。

扶養や税金まで含めて働き方を決める場合は、加入先の健康保険や税務署など、内容に合う窓口へ確認しましょう。制度は改正されるため、入職時点の情報で判断してください。

見学|質問の答えより対応を見る

見学では、まず次の2つを聞きます。

  • ST以外に担当する仕事はあるか
  • 自分の契約なら社会保険の対象か

答えの内容と一緒に、答え方も見ます。分からないことを丁寧に扱う職場かが表れます。

電話の声、受付の対応、廊下ですれ違う職員の挨拶も見ておきたい部分です。リハビリ職以外との関わりが多い職場ほど、最初に会う人の印象は軽く見られません。

質問例を多めに確認したい方は、STの職場見学で聞くべき質問へ。求人票の各項目は、STの求人票の見方で詳しく紹介しています。

内定前|迷ったときの最終チェック

内定を受ける前に、3枚のメモを並べます。

  • 自分が外せない条件
  • 求人票と契約書の内容
  • 見学で感じたこと

条件か空気に、確認しても解消しない違和感があるなら、見送る選択もあります。

私も、社会保険では戸惑いました。一方で働き方を週2回へ変えた今は、職場の仕事や人との関わりを楽しめています。

転職の成功は、最初の希望どおりになることだけではありません。条件を見直し、自分が納得して続けられる形を選ぶことも一つです。

まとめ|応募前から順番に確かめる

転職失敗を防ぐ確認は、応募後にまとめて行うものではありません。

  • 応募前に、勤務条件と社会保険を見る
  • 1か所で決めず、何か所か見学する
  • ST以外の仕事と職員の対応を知る
  • 違和感を流さず、内定前に書面で確かめる

まずは、外せない条件を3つ書いてみてください。次に求人を比べ、気になる職場へ見学を申し込みます。

参考資料

※この記事は、私の転職経験と2026年9月13日時点の公的情報をもとにした一般的な内容です。個別の加入可否や労働条件を判断するものではありません。応募先、管轄の年金事務所、加入先の健康保険などへ、最新情報をご確認ください。